Core Concepts
インフラストラクチャレスマルチホップ無線ネットワークにおいて、ネットワーク符号化伝送は、従来の伝送方式と比較して、特に複数の通信ストリームが存在する場合に、スループットを大幅に向上させることができる。
Abstract
インフラストラクチャレスマルチホップ無線ネットワークにおける従来型伝送とネットワーク符号化伝送のパフォーマンス分析
この論文は、災害時や戦場など、インフラストラクチャレスマルチホップ無線ネットワーク(IMWN)が重要な役割を果たす状況下における、データ伝送技術の性能分析に関する研究論文である。
IMWNにおいて、従来型伝送(TR)とネットワーク符号化伝送(NC)の2つのデータ伝送方式のスループット性能を比較評価すること。
干渉信号がネットワーク容量に与える影響を分析すること。
伝送スケジューリングを用いることで、干渉を軽減し、スループットを向上させることができるかを検証すること。
MATLABを用いて、TR伝送とNC伝送それぞれについて、1つまたは2つの通信ストリームを持つIMWNのネットワークモデルを開発した。
ノード数、ホップ長、ルート間の距離、送信電力、スケジューリング期間などのネットワークパラメータを設定し、シミュレーションを実施した。
各ノードにおける信号対干渉雑音電力比(SINR)を計算し、シャノン・ハートレーの定理を用いてネットワーク容量(スループット)を算出した。