本研究では、地震データの振幅情報を入力とし、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)とアテンション層を組み合わせた効率的なアーキテクチャを提案している。地質構造不均質性(断層やき裂など)の検出は石油開発において重要な課題であるが、従来の手法では十分な精度が得られないことが課題だった。
提案手法では、アテンション機構によりチャンネル間の依存関係を捉えることで、ノイズの多いデータでも高精度な検出が可能となる。また、パラメータ数が従来手法の半分程度と小さく、低コストでの実装が可能である。
合成データを用いた初期学習と、少量の実データを用いたファインチューニングによる転移学習を組み合わせることで、アノテーション不足の問題にも対処している。実験の結果、提案手法は既存手法を上回るIoU 0.6%、精度 0.4%の性能を達成した。
さらに、提案手法をF3ブロックのデータに適用し、塩テクトニクスや堆積システムに関連する地質構造不均質性を効果的に検出できることを示した。これにより、石油開発における探査や貯留層評価の支援に寄与できると期待される。
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