Core Concepts
TRIM21 E3 ubiquitin ligase promotes the nuclear translocation of PKM2, which activates STAT3 and NF-κB pathways to enhance glycolysis and proliferation in astrocytes, contributing to the development of experimental autoimmune encephalomyelitis.
Abstract
本研究は、多発性硬化症の動物モデルである実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)において、アストロサイトの活性化に関与するメカニズムを明らかにしたものである。
主な知見は以下の通り:
EAE マウスのアストロサイトにおいて、PKM2 の核移行が観察された。PKM2 の核移行を阻害すると、アストロサイトの増殖、解糖系活性、炎症性サイトカイン分泌が抑制された。
E3 ユビキチンリガーゼ TRIM21 がPKM2 と結合し、K63 型ユビキチン化を誘導することで、PKM2 の核移行を促進した。
TRIM21 の発現はEAEマウスのアストロサイトで上昇しており、TRIM21 過剰発現はPKM2 の核移行、STAT3/NF-κBシグナル活性化、解糖系亢進、アストロサイト増殖を促進した。
TRIM21 ノックダウンやPKM2 核移行阻害剤の投与により、EAEマウスの病態が改善された。炎症、脱髄、アストロサイト/ミクログリア活性化が抑制された。
以上より、TRIM21-PKM2 経路がアストロサイトの活性化に重要な役割を果たし、EAEの病態形成に関与することが示された。TRIM21-PKM2 経路は多発性硬化症の新たな治療標的となる可能性がある。
Stats
アストロサイトにおけるPKM2の核移行率は、EAEマウスの発症期、ピーク期、慢性期で増加した。
MOGsup刺激によりアストロサイトのPKM2核移行率が上昇した。
DASA-58処理によりMOGsup刺激によるアストロサイトの増殖、解糖系活性、炎症性サイトカイン分泌が抑制された。
TRIM21過剰発現はPKM2の核移行、STAT3/NF-κBシグナル活性化を促進した。
TRIM21ノックダウンやTEPP-46処理はEAEマウスの病態を改善し、炎症、脱髄、アストロサイト/ミクログリア活性化を抑制した。
Quotes
"PKM2 nuclear translocation is the key mechanism accounting for glycolysis-dominant metabolic switch and proliferation of astrocytes."
"Our study provides a rationale for targeting glycolysis metabolism to ameliorate astrocyte-mediated CNS diseases."