Core Concepts
細菌はDNAグリコシラーゼを利用してバクテリオファージのゲノムを損傷し、ウイルス感染を阻害する。
Abstract
本研究では、土壌メタゲノムライブラリーを保有するEscherichia coliにバクテリオファージT4を感染させ、ウイルス感染から細菌を防御する遺伝子を探索した。その結果、DNAグリコシラーゼ酵素Brig1が同定された。Brig1はバクテリオファージT4のゲノムに存在するα-グルコシル-ヒドロキシメチルシトシンを切り出し、アバシックサイトを生成することでウイルス複製を阻害する。
Brig1と相同性の高い遺伝子は、様々な細菌系統に広く分布しており、T4様ファージに対する防御機構として機能していることが示された。本研究は、未解析のメタゲノムDNAを活用することで、新規なウイルス防御システムを発見できる可能性を示している。
Stats
細菌は多様なウイルス防御システムを進化させてきた。
土壌メタゲノムライブラリーを用いることで、既知のゲノムデータでは同定できない新規な防御遺伝子を発見できる。
Brig1はバクテリオファージT4のゲノムに存在するα-グルコシル-ヒドロキシメチルシトシンを切り出し、ウイルス複製を阻害する。
Quotes
Brig1はバクテリオファージT4のゲノムに存在するα-グルコシル-ヒドロキシメチルシトシンを切り出し、アバシックサイトを生成することでウイルス複製を阻害する。
Brig1と相同性の高い遺伝子は、様々な細菌系統に広く分布しており、T4様ファージに対する防御機構として機能している。