Core Concepts
移動マニピュレータの経路計画において、障害物やエンドエフェクタの経路制約によって生じる非凸性を克服するために、位相的に異なる複数の初期推測を生成し、それぞれを最適化することで、より良い局所最適解、すなわち大域最適解に近い解を得ることができる。
Abstract
移動マニピュレータの経路計画のための位相的に異なる初期推測の生成と最適化
本論文は、エンドエフェクタの経路制約がある環境下での、非ホロノミック移動マニピュレータの経路計画問題に対する新たな手法を提案しています。従来の勾配ベースの最適化手法では、障害物や経路制約によって生じる非凸性のため、局所最適解に陥りやすいという問題がありました。
本論文では、この問題を克服するために、位相的に異なる複数の初期推測を生成し、それぞれを最適化することで、より良い局所最適解、すなわち大域最適解に近い解を得ることを目指します。
具体的な手順は以下の通りです。
衝突のないコンフィギュレーション空間グラフ(CG)の生成: ロボットの関節角度や位置などの状態空間を離散化し、衝突のない状態遷移を辺で結んだグラフを構築します。
修正NAGSアルゴリズムによる位相的に異なる経路の探索: 生成されたCGに対して、修正されたNeighborhood Augmented Graph Search (NAGS) アルゴリズムを適用することで、位相的に異なる複数の経路を探索します。
軌道最適化: 得られた位相的に異なる経路を初期推測とし、軌道最適化問題を解くことで、各経路を最適化します。
局所最適解の評価: 最適化された複数の経路の中から、最もコストの低い経路を選択し、最終的な経路とします。