Core Concepts
ホモモルフィズム・グラフを用いることで、記述的組合せ論における既知の結果を統一し、新しい結果を得ることができる。特に、有界次数の非巡回ボレル・グラフの彩色数の特徴付けは複雑であり、ブルックスの定理の類似物は存在しない。
Abstract
本論文では、ホモモルフィズム・グラフと呼ばれる新しい種類の例を紹介し、記述的組合せ論の文脈でその組合せ論的性質を研究する。
まず、ある与えられたボレル・グラフHに対して、ホモモルフィズム・グラフHomac(T_Δ, H)を定義する。これは、Δ正則無限根付き木T_Δからグラフ Hへのホモモルフィズムの集合を頂点とするグラフである。
この構造を利用することで、Hの組合せ論的性質を用いてHomac(T_Δ, H)の性質を制御できる。特に、Homac(T_Δ, H)のボレル彩色数は、Hの弱的に証明可能Δ_1^2彩色数によって制限される。
この結果を用いて以下の応用を示す:
有界次数の非巡回ボレル・グラフの彩色数の特徴付けは複雑であり、ブルックスの定理の類似物は存在しない。
ホモモルフィズム・グラフを用いることで、ハイパーファイナイトな Δ正則非巡回ボレル・グラフで彩色数がΔ+1のものを構成できる。
有限グラフHに対して、Δ正則非巡回ボレル・グラフがHにボレル・ホモモルフィズムを持たないものが構成できる。
Stats
Δ > 2の場合、Δ正則非巡回ボレル・グラフでボレル彩色数がΔ以下のものの特徴付けは複雑で、Σ_1^2-完全である。
ハイパーファイナイトなΔ正則非巡回ボレル・グラフで彩色数がΔ+1のものが存在する。
任意のΔ > 2とℓ ≤ 2Δ-2に対して、有限グラフHと Δ正則非巡回ボレル・グラフGが存在し、χ(H) = ℓかつGはHにボレル・ホモモルフィズムを持たない。
Quotes
"Δ > 2の場合、Δ正則非巡回ボレル・グラフでボレル彩色数がΔ以下のものの特徴付けは複雑で、Σ_1^2-完全である。"
"ハイパーファイナイトなΔ正則非巡回ボレル・グラフで彩色数がΔ+1のものが存在する。"
"任意のΔ > 2とℓ ≤ 2Δ-2に対して、有限グラフHと Δ正則非巡回ボレル・グラフGが存在し、χ(H) = ℓかつGはHにボレル・ホモモルフィズムを持たない。"