Core Concepts
本論文では、連続キャンセル列(SCL)アルゴリズムによって復号される前処理極性符号の凍結集合設計に関する新しい手法を提案する。提案手法は、解析的な境界と制約された凍結集合構造の使用により計算複雑度が低い。SCLによる近似最大尤度(ML)性能のための複雑度分析に基づいて新しい境界を導出する。MLパフォーマンスを予測するために、コード重み分布に依存する最先端の境界を使用する。これらの境界と制約された凍結集合構造をジェネティックアルゴリズムに組み込んで、低複雑度の最適化された凍結集合を生成する。シミュレーション結果は、提案手法により設計された長さ512の前処理極性符号が、様々なリストサイズのSCL復号下で最先端のコードよりも優れたフレームエラー率(FER)性能を有することを示している。
Abstract
本論文は、前処理極性符号の凍結集合設計に関する新しい手法を提案している。主な内容は以下の通りである:
SCLによる近似最大尤度(ML)復号の複雑度を予測するための下界を探索し、その限界を特定する。
予測精度を向上させるために、下界を改善する新しい手法を提案する。
様々な凍結集合を公平に比較できる近似下界を導入する。
ML復号誤り確率の推定値を最小化し、復号複雑度の制約下で凍結集合を最適化する。
凍結集合の構造に制約を課すことで、最適化の複雑度を大幅に削減する。
提案手法により設計された長さ512の前処理極性符号は、SCL復号下で最先端のコードよりも優れたFER性能を示している。これは、提案の近似下界がSCL復号複雑度の比較指標として有効であることを確認している。与えられた近似下界値に対して、凍結集合の最適化複雑度は低い。
Stats
長さ512の前処理極性符号は、SCL復号下で最先端のコードよりも優れたFER性能を示している。
提案手法による最適化の所要時間は1分未満である。