Core Concepts
本論文は、可変パラメータシステムの安全性指標を効率的に適応する手法を提案する。システムパラメータの変化に応じて安全性指標を迅速に更新することで、安全制御の実行可能性を維持する。
Abstract
本論文では、可変パラメータを持つ動的システムの安全性指標適応問題を扱う。
まず、安全性指標合成(SIS)問題を定式化し、その解法を概説する。SISは非線形計画問題として定式化され、正定値行列の条件を満たすことで安全性を保証する。
しかし、実世界のシステムではパラメータが変動するため、以前に合成した安全性指標が適用できなくなる可能性がある。そこで本論文では、効率的な安全性指標適応(SIA)手法を提案する。
SIA手法では、正定値行列の行列式勾配上昇法を用いて、安全性指標パラメータを迅速に更新する。これにより、システムパラメータの変化に応じて安全性指標を適応的に調整し、安全制御の実行可能性を維持することができる。
数値シミュレーションでは、2自由度ロボットアームの例を用いて提案手法の有効性を検証した。パラメータが変動する中でも、提案手法により安全性指標を適応的に更新し、安全制御を維持できることを示した。
Stats
システムパラメータ ρ = [c1, c2, b1, b2]の変化に伴い、安全性指標パラメータ θ = [k]も変化する。
c1, c2が大きいほど、元の安全性指標 ϕθが適用可能な範囲が広くなる。
一方、c1, c2が小さいほど、より大きな kが必要となり、安全性指標の適応が必要となる。