Core Concepts
条件付き拡散モデルにおいて、高品質な出力を維持しつつ、出力の多様性を大幅に向上させる新しいサンプリング手法を提案する。
Abstract
本論文は、条件付き拡散モデルにおける出力の多様性の課題に取り組んでいる。
まず、条件付き拡散モデルにおいて、高クラシファイアフリーガイダンス値を使用すると出力の多様性が低下する問題や、小さなデータセットで学習した場合にも多様性が低下する問題を指摘している。
そこで、著者らは新しいサンプリング手法「Condition-Annealed Diffusion Sampler (CADS)」を提案する。CADSでは、サンプリング時に条件信号にガウシアンノイズを加え、徐々にノイズを減少させることで、出力の多様性を高めつつ、条件との整合性も維持する。
実験の結果、CADSは既存の手法に比べて大幅に出力の多様性を向上させ、かつ高品質な出力を生成できることが示された。特に、ImageNetの条件付き生成タスクにおいて、従来手法を大きく上回るFIDスコアを達成している。
また、CADSは既存の拡散モデルサンプラーと互換性があり、再学習なしで適用できるという利点もある。
Stats
条件付きImageNetデータセットにおいて、CADSを使用することで、FIDスコアを20.83から9.47に大幅に改善できた。
同様に、512x512解像度のImageNetデータセットでも、FIDスコアを23.10から9.81に改善できた。
Quotes
"条件付き拡散モデルは、データ分布をよくカバーできるものの、出力の多様性に課題がある。特に、高クラシファイアフリーガイダンス値を使用した場合や、小さなデータセットで学習した場合に顕著になる。"
"CADSは、既存の拡散モデルサンプラーと互換性があり、再学習なしで適用できる。"