本論文は、多重時間スケールを持つ微分方程式の位相平均法の精度を向上させるための新しいアルゴリズムを提案する。位相平均法は高周波の線形項を除去しつつ低周波の主要な寄与を保持するが、平均誤差が生じる。提案手法では、非線形相互作用の平均的な影響を表す平均補正項を導入することで、この平均誤差を低減する。