本研究では、医療画像の少量データ学習の性能を向上させるため、ディスエンタングルドセルフ教師あり学習とメタ学習を組み合わせた手法を提案している。
まず、事前学習の段階では、IP-IRMアルゴリズムを用いてセルフ教師あり学習によって得られた特徴量のディスエンタングル化を行う。これにより、データ拡張に関連した特徴量ではなく、クラス固有の有用な特徴量を抽出することができる。
次に、メタ学習のフェーズでは、事前学習で得られた特徴抽出器をファインチューニングする。従来のメタ学習では、メタトレーニングとメタテストで全く異なるクラスを使用していたが、本手法では、メタトレーニングではより細かいクラス分類を行い、メタテストではより粗い分類を行うという新しい手法を提案している。これにより、メタトレーニングでは複雑な分類課題に取り組むことができ、一方でメタテストでは臨床的に重要な粗い分類を行うことができる。
提案手法を2つの医療画像データセット(前立腺MRI画像と乳がん組織画像)で評価した結果、従来手法と比較して優れた性能を示すことが確認できた。特に、データ分布のシフトが生じる状況においても、提案手法は頑健な性能を発揮することが明らかになった。
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