本論文では、量子もつれ支援が不確実な場合の意味論的セキュリティを検討している。2つのモデルを考えている:
傍受モデル: イブが量子もつれ資源を盗み取る可能性がある。アリスとボブは、イブが資源を持っているか否かを知らない状態で通信を行う。
受動的eavesdropper モデル: 量子もつれ資源は環境に失われる可能性があるが、イブは受動的で資源にアクセスできない。
各モデルに対して、最大誤り確率と意味論的セキュリティの基準の下で達成可能な通信レート領域を導出した。
傍受モデルでは、時分割が不可能となり、達成可能領域の境界が不連続になる現象が見られた。一方、受動的モデルでは、提案する符号化スキームが時分割を上回るパフォーマンスを示した。
解析にあたっては、Caiの手法を拡張した新しい証明技法を導入した。これにより、最大誤り確率と意味論的セキュリティの両方を同時に扱うことができた。
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