本論文では、確率反応ネットワークの最適制御問題を扱っている。
まず、一般的な確率反応ネットワークに対して、動的計画法を用いて最適制御問題を解いている。最適制御則は、ハミルトン・ヤコビ・ベルマン方程式の解として得られる。
次に、単分子反応ネットワークの場合を考え、最適制御問題を詳しく解析している。この場合、最適制御則は非標準のリカッチ微分方程式の解として表される。
さらに、外乱に対する頑健性を考慮したH∞制御問題についても検討している。一般の場合とH∞制御の場合のいずれも、連続時間問題と離散時間問題の両方を扱っている。
離散時間問題では、確率反応ネットワークをハイブリッドシステムとして記述し、ハイブリッドHJB方程式を用いて最適制御則を導出している。単分子反応ネットワークの場合は、リカッチ差分方程式と微分リアプノフ方程式の解として最適制御則が得られる。
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