Core Concepts
残存がんの検出感度が高ければ、多くの患者が維持療法を安全に中止できる。
Abstract
この研究では、複数発症性骨髄腫の患者が維持療法を安全に中止できる条件について調べられました。
患者の大部分(85%)が、残存がんが検出されない(MRD陰性)状態で維持療法を中止した場合、3年間無増悪生存が得られた。
さらに検出感度を上げると(10^-7)、無増悪生存率は93%まで改善した。
一方、検出感度が低い(10^-6)患者では、無増悪生存率は31%と低かった。
高リスク遺伝子異常を持つ患者では、MRD陰性でも再発リスクが高かった。
維持療法を中止することで、患者の生活の質が改善し、医療費も大幅に削減できた。
MRD陰性であっても完治を意味するわけではないが、MRDに基づいた治療方針の個別化により、長期の治療休止期間を得られる可能性がある。
Stats
3年間の無増悪生存率は、MRD 10^-6陰性の患者で85%、MRD 10^-7陰性の患者で93%であった。
MRD 10^-7陽性の患者の3年無増悪生存率は31%と低かった。
3年間のMRD陰性生存率は、MRD 10^-7陰性の患者で78%、MRD 10^-7陽性の患者で33%であった。
Quotes
「MRD陰性であっても完治を意味するわけではないが、MRDに基づいた治療方針の個別化により、長期の治療休止期間を得られる可能性がある。」
「高リスク遺伝子異常を持つ患者では、MRD陰性でも再発リスクが高かった。」