核心概念
本論文では、多相 Mullins-Sekerka 流れの鋭い界面定式化に対して、パラメトリック有限要素法を用いた完全離散化スキームを提案する。このスキームは、体積保存性と非条件的安定性を備えており、さらに離散曲線上の頂点の自然な接線速度により、実際の計算では再メッシュが不要となる。
要約
本論文では、多相 Mullins-Sekerka 流れの数値解析手法を提案している。
まず、強解の解に対して、曲線長の減少と面積保存の性質を示した。
次に、弱形式を導出し、パラメトリック有限要素法を用いた完全離散化スキームを提示した。このスキームは、非条件的に安定であり、離散レベルでの正確な体積保存性を持つ。
さらに、線形システムの解法について議論し、特に、体系的な消去法によりシステムの縮小が可能であることを示した。
最後に、三相 Mullins-Sekerka 流れの数値例を示し、提案手法の有効性を確認した。
統計
∆w = 0 in Ωj(t), t ∈(0, T]
[∇w]⃗ν = −V [χ] on Γ(t), t ∈[0, T]
w · [χ] = σκ on Γ(t), t ∈[0, T]
∂⃗νΩw = 0 on ∂Ω
Σ3
i=1 σi⃗μi = ⃗0 on ∂Γ1(t) ∩ ∂Γ2(t) ∩ ∂Γ3(t), t ∈[0, T]
引用
"本論文では、多相 Mullins-Sekerka 流れの鋭い界面定式化に対して、パラメトリック有限要素法を用いた完全離散化スキームを提案する。"
"このスキームは、非条件的に安定であり、離散レベルでの正確な体積保存性を持つ。"