核心概念
コピュラを使用して画像のピクセル値の依存関係を捉え、局所的な変化に敏感な新しい画像類似性指標CSIMを提案する。
要約
本論文では、画像の類似性を評価するための新しい指標であるCSIMを提案している。CSIMは、ガウシアンコピュラを使用して、画像のパッチ内のピクセル値の依存関係を捉える。これにより、従来の指標では捉えきれなかった局所的な変化に敏感になる。
具体的な手順は以下の通り:
- 画像をパッチに分割し、各パッチのピクセル値を昇順にソートする。
- ソートされたピクセル値の順位を計算し、正規化する。これにより、ピクセル値の依存関係を表すコピュラを得る。
- 全てのパッチのコピュラをベクトルにまとめ、2つの画像のコピュラベクトル間のユークリッド距離を計算する。
- 距離を類似性スコアに変換することで、最終的な類似性指標を得る。
実験の結果、CSIMは従来の指標であるSSIM、FSIM、ISSMと比較して、ノイズや圧縮アーティファクトなどの局所的な変化に対してより高い感度を示すことが確認された。特に医療画像や天文画像のように微小な変化を検出する必要がある分野で有効であると考えられる。
統計
画像のパッチサイズを大きくすると、CSIMの計算時間は対数的に減少する。
4K解像度の画像に対して、パッチサイズを256に設定すると、8秒で類似性マップを計算できる。
引用
"コピュラを使用して画像のピクセル値の依存関係を捉え、局所的な変化に敏感な新しい画像類似性指標CSIMを提案する。"
"実験の結果、CSIMは従来の指標であるSSIM、FSIM、ISSMと比較して、ノイズや圧縮アーティファクトなどの局所的な変化に対してより高い感度を示すことが確認された。"