宇宙マイクロ波背景放射(CMB)のスペクトル歪みは、原始磁場の存在下におけるアクシオンと光子の共鳴変換モデルに新たな制限を与える。
アクシオンとゲージボソンおよびアクシオンとフェルミオンの相互作用から生じるベリー位相は、標準模型を超えた物理を探求するための新しい方法を提供し、特に標準模型ゲージ群の大域構造とアクシオン関連の一般化された対称性を明らかにする可能性を提供する。
超高エネルギーガンマ線スペクトルにおける非規則性から光子-アクシオン様粒子変換に対するEBL吸収効果は、低赤方偏移ガンマ線アクシオン測定において支配的な影響を与えない。
本稿では、固定標的実験、特にニュートリノ実験において、K中間子崩壊で生成されるアクシオン様粒子(ALPs)に対する感度について議論する。特に、K中間子崩壊がアクシオン生成の主要なメカニズムとなりうることを示し、将来のSBN実験やDUNE実験が、アクシオンの質量と結合定数の広範なパラメータ領域において、世界トップクラスの感度を達成できる可能性を示唆する。
フェルミLATとHAWCによるマルカリアン421の1038日間のガンマ線観測データを用いて、アクシオン-光子結合の上限値を算出した結果、アクシオン質量[1.0 × 10^-9 eV ≲ ma ≲ 1.0 × 10^-8 eV]の範囲において、結合定数gaγ ≲ 4.0 × 10^-12 GeV^-1 (99% C.L.)という、この質量領域において最も厳しい上限値が得られた。
ヘテロティック弦理論において、標準模型ゲージ群が10次元理論の単一単純群に埋め込まれている場合、アクシオンと光子の結合とアクシオン質量の比はQCDラインによって上限が制限される。
アクシオンの陽子と中性子の両方との結合を抑制する「核忌避性アクシオンモデル」は、超新星1987A由来の厳しい制限を緩和できる可能性を秘めているが、超新星コアのような高密度環境では、有限密度効果の影響により、核忌避性が維持されるかどうかは不明である。本研究では、核忌避性は有限密度においても有効であり、超新星コアの不均一な環境を考慮しても、核忌避性モデルでは超新星アクシオンの制限が大幅に緩和されることを示す。