腸球菌ファエシウムは、ヒトの腸内細菌叢に存在する種類の一つで、宿主免疫を調節する能力を持つ一方で、抗生物質耐性を獲得し、院内感染の主要な原因となっている。先行研究では、SagAが腸内免疫を促進し、免疫チェックポイント阻害剤の抗腫瘍活性を高めることが示されていた。
本研究では、SagAの腸球菌ファエシウムにおける内在的機能を明らかにした。SagAを欠損させると、ペプチドグリカンの切断と細胞分離が阻害され、細胞が塊になる表現型を示した。また、SagA欠損株は抗生物質に対する感受性が高く、活性化されたムロペプチドの産生が低下し、NOD2受容体の活性化も低下していた。一方、SagAを発現させると、これらの表現型が回復した。
さらに、SagA欠損株は免疫チェックポイント阻害剤の抗腫瘍活性を示さなかった。これは、SagAによるペプチドグリカンの再構築が、NOD2を介した宿主免疫の活性化に不可欠であることを示している。
以上より、SagAは腸球菌ファエシウムの増殖、ストレス耐性、宿主免疫の活性化に必須の機能を果たすことが明らかになった。
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by Klupt,S., Fa... às www.biorxiv.org 11-19-2023
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