核心概念
高パフォーマンスの学生は、利用可能な活動により頻繁に関与し、コースセクション間をより動的に移動する傾向がある。この傾向は、個別のイベントを分析するよりも、コースセクションレベルで集計して分析した場合により明確になる。
要約
本研究では、学習管理システムのクリックストリームデータを活用して、学生の学習行動を分析するための新しい手法を提案している。特に以下の点に焦点を当てている:
- コースを横断した分析を可能にするためのデータ前処理の方法
- 個別のコース内での高パフォーマンスと低パフォーマンスの学生の学習パスの比較
- コースセクションレベルでの分析と個別イベントレベルでの分析の比較
- 複数のコースにわたる学習パターンの特定
データ前処理では、コース間で一貫性のあるセクション名の定義を行い、学生のパフォーマンスに基づいて2つのグループに分割した。プロセスマイニングの分析では、個別イベントレベルとセクションレベルの両方で、高パフォーマンスグループと低パフォーマンスグループの行動の違いを明らかにした。さらに、コース横断的な分析では、高パフォーマンスの学生がより頻繁にコースセクション間を移動する傾向が見られた。
これらの知見は、学習管理システムの設計や教育プロセスの最適化に活用できる可能性がある。特に、学生の自然な学習パスを支援するためのコース構造の改善や、学習行動の促進につながる機能の統合などが考えられる。
統計
高パフォーマンスグループの学生は、低パフォーマンスグループの学生と比べて、コースセクション間を約23.7%多く移動している。
引用
"高パフォーマンスの学生は、利用可能な活動により頻繁に関与し、コースセクション間をより動的に移動する傾向がある。"
"高パフォーマンスの学生は、自習セクションを対応する授業セクションの前によりよく訪れる傾向がある一方で、低パフォーマンスの学生はそれらの自習セクションをスキップする傾向がある。"